商品説明
立口の立上りや霰の打ち方がとても綺麗で技術力の高さを思わせます。
羽も博多芦屋の特徴である短い羽で鐶付きの梔子が繊細に表現されてます。
長野先生とは別に1938年(昭和13年・戊寅)に江戸時代初期(寛永時代)の京都大西家初代浄林の作だと「大西清右衛門13代浄長」も極めています。
その後の茶之湯釜研究の進行状況により長野先生との相違が御座いますが、昭和13年頃は大西浄林作として扱われていた釜です。
鐶付きには饕餮を付けた 少し背が低めの八角風炉で 獅子咬の足を付けており 一つ一つの線が丁寧に表現されています。
風炉の腰から底に向けての斬新な角度や火口や風口の周りに三角の透かしを付けるなど江戸時代という新時代に向けて挑戦している様が伺え、
「室町時代の古芦屋風炉」と「桃山時代の貿易による外来文化」が融合した作品になっています。
長野 烈
(ながのいさお)1945年生
1972年日本伝統工芸展に初出品。以後、同展を中心に日本金工展、伝統工芸新作展などで作品を発表。
78年日本金工展にて文化庁長官賞を受賞。
人間国宝 長野垤志の後継者として長野裕と共に茶之湯釜の制作、鑑定を行う。